欠けた貝殻が教えてくれたこと〜「不完全さ」が放つ輝き〜

私が作品を作るとき、よく「なぜ割れた貝殻を使うのですか?」と聞かれることがあります。
正確に言うと、それは「割れた」というよりも、「欠け」や「穴」がある貝殻です。
実はオブジェを作り始めた当初、穴の空いた貝殻は使っていませんでした。綺麗な形のままのものを選んでいたのです。



しかしある時、ふとした思いつきで、貝殻に空いていた穴に苔をスッと刺してみました。
その瞬間、まるで雷が落ちたかのような衝撃を受けました。

そこにあったのは、言葉にできないほどの美しさ。

「欠け」があるからこそ生まれる、自然の侘び寂び(わびさび)の奥深さが目の前に現れたのです。
それ以来、私の中で「欠けている方がより個性的で美しい」という確信に変わりました。今では、作品を見てくださるお客様からも「この欠けがあるのがたまらなくいいですね」と言っていただけるようになりました。

ある時、私の作品を見た方がこんな言葉をかけてくれました。

「欠けた貝殻をこんなに輝かせることができるなんて、本当にMacさんらしいですね」と。
その言葉を聞いて、私はハッとしました。
なぜならそれは、私が「ダビンチクラブ」を通じて子どもたちに伝えてきた教育そのものだったからです。

完璧でなくてもいい。一人ひとりの中にある「欠け」や「違い」を個性として捉え、自分らしさを輝かせることで、生きがいを見つけていってほしい。そう願って、子どもたちと向き合ってきました。

私が貝殻にしていたことは、子どもたちに接する時の想いと全く同じだったのです。
この「侘び寂びの美」の表現は、不思議なことに、海外の方や、心に傷を負った経験のある方、癒しを必要としている方たちの心に深く刺さるようです。

不完全だからこそ、美しい。傷があるからこそ、人に寄り添える。

これからも私は、そんな欠けた貝殻たちの個性を引き出し、小さな癒しの世界を創り続けていきたいと思っています。

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