処暑(しょしょ)という言葉、ご存じでしたか
「処暑」という言葉を、このごろ知りました。暦の上で、暑さがおさまり始める頃という意味なのだそうです。8月の下旬にあたるこの時期は、まだ日中は暖かさが残っていても、朝晩の空氣にどこか違う氣配が混じり始めます。
標高1,100mのこのあたりは、もともと朝晩がひんやりとしていますが、この時期になると、その冷たさの質感が少し変わってくる氣がします。夏の名残の涼しさから、秋の氣配を含んだ涼しさへ。うまく言葉にできないのですが、肌で感じる違いがあります。
空を見上げると必ずトンボを目にするようになりました。庭の植物たちも、少しずつ表情を変え始めています。勢いよく茂っていた緑が、ほんの少し落ち着いた色合いになってきたように見えるのは、氣のせいだけではない氣がしています。
暦の言葉というのは、たいてい大げさな出来事を指してはいません。「そろそろ、こんな氣配が近づいていますよ」と、そっと知らせてくれるだけです。それでも、そういう小さな知らせに耳を傾けると、日々の過ごし方が少し丁寧になる氣がします。
忙しさに追われていると、季節の変わり目はあっという間に通り過ぎてしまいます。今日だけは、窓の外の空氣を、少し長めに感じてみていただけたらと思います。