土用の、猫の伸び方

明日は、土用の丑の日なのだそうですね。

うなぎを食べる日、というくらいの知識しかなかったのだけれど、調べてみると「土用」は季節の変わり目にある約十八日間のことで、一年に四回訪れるらしい。夏だけのものだと思っていたので、少し驚きました。

工房の猫は、この時期になると急に伸びが長くなります。床の同じ場所で、いつもより深く、いつもよりゆっくりと。人間だったら「サボっている」と言われそうな時間の使い方を、彼らはまったく悪びれずにやっている。

土用は、五行でいうと「土」の期間にあたるそう。木・火・土・金・水という巡りの中で、次の季節へ橋渡しをする、少し特別な時間。何かを始めるより、いま持っているものを静かに整える時期、と言われているらしいです。

八ヶ岳の夏は短いです。だから毎日を忙しく使いたくなるけれど、猫の伸びを見ていると、それも一つの過ごし方なのだと思わされます。がんばる季節と、ゆるめる季節。その両方があってこそ、次の季節に手が届くのかもしれません。

繊細な人ほど、季節の変わり目に疲れやすいと聞来ます。もしいま、なんとなく体が重い、氣持ちが定まらないという日があったら、それはきっと、あなたの中の「土」が静かに働いている合図なのだと思います。

貝殻の家々にも、今日は少し長い影が落ちています。うなぎの代わりに、今日はゆっくりしたお茶の時間を。

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