次の予定に追いかけられて、今のご飯の味がしないあなたへ

夜、布団に入って目を閉じると、まだ来てもいない明日のスケジュールが頭の中に広がってしまう。あれをしなければ、これを忘れないようにしなければ。心はすでに明日へと飛び出してしまい、今ここで横たわっている自分の体だけが、置いてけぼりになっているような感覚。

かつての私は、まさにそうやって生きていました。デザイナーとして次から次へと締め切りを追いかけ、常に「次は何をするか」ばかりを考えていたのです。大好きなケーキを食べていても、口の中にまだあるのに、手元のスプーンはもう次の一口を掬って待っていました。

しおかぜレモンのまちの「モッシー・ラウンド」に住むポメリの家は、地面に少しだけめり込むように、低くどっしりと建っています。屋根は苔でふかふか。まるで「ここで一度、腰を下ろしてごらん」と言っているようです。
ポメリは食事のとき、最初の一口から、最後の一口のように味を楽しみます。飲み込むまで、次のことは何もしない。ただ、今ここにある味と香りにだけ集中する。

今日したことの中で、**ひとつでも覚えていることはありますか?**

思い出せなくてもかまいません。今日を「探した」その数秒間こそが、あなたの今日そのものなのですから。

この問いを10個集めた本を作りました。

 

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