完璧な形に、欠けを含める理由
自分の欠点を見つけると、すぐに「直さなければ」と焦ってしまうことはありませんか。世の中が求める「正しく、美しい形」に自分を合わせようとして、削り、磨き、いつの間にかクタクタになってしまう。そんな完璧主義という重い鎧を脱げずにいるあなたへ、ある隣人の家のお話をさせてください。
八ヶ岳の森で作っている私のオブジェのなかには、欠けた貝殻屋根を使ったものがあります。作品を作り始めたころは、傷や欠けがある貝殻は使っていませんでした。
かつてデザイナーだった頃の私は、ヒビやエラーを徹底的に排除する仕事をしてきました。美しさは欠点がないことだと信じていたからです。けれど、パートナーが「本当のあなたらしくない」と言ってくれたあの日から、私の美意識は変わりました。
オブジェを作る時、貝殻の欠けにはプリザーブドモス(苔)やドライフラワーを入れます。すると、自然素材同士で不自然な感じは一切せず、むしろ唯一無二の感じも出て、とても美しいハーモニーが生まれます。
いま、あなたの心にある「ヒビ」は、どんな光を招き入れていますか?
そのヒビは、直すべき欠陥ではなく、あなたが光を受け取るための大切な入り口なのかもしれません。
この世界観を一冊にまとめた本を作りました。
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