泣きたいのに、泣けないとき
悲しいはずなのに、涙が出てこない夜があります。心はひどく揺れているのに、体だけが冷たく、頑丈な殻に閉じこもってしまったような感覚。泣けない自分は冷淡なのではないか、それとも心が壊れてしまったのではないか。そんな不安が、さらにあなたを孤独にしていきます。
私にも、どうしても泣けない時期がありました。大切な人を亡くした直後、あまりにも大きな出来事を前にして、私の体は反射的にシャッターを下ろしたのです。喉のあたりがぎゅっと固くなり、呼吸を通すのが精一杯でした。
でも、あるとき気づきました。その「泣けない」という固さは、今の自分を必死に守ってくれている鎧なのだと。
泣けるように頑張る必要はありません。ただ、今の自分の体の「固さ」に気づいてあげてください。
**今、体のどこかが固くなっていますか?**
その固さは、あなたがこれ以上傷つかないように、心が必死にこらえてくれている証拠です。固いままでいい。ただ「今、ここを固くして守ってくれているんだね」と、自分に声をかけてみる。
不思議なことに、守られていることに気づくだけで、その固い場所が少しだけ、ほんの少しだけ、緩むことがあります。涙が頬を伝って口に入ると、その塩分が薬のような癒やしの効果を持つという話もあります。
こらえている自分を、そのまま受け入れてみる。夜の静寂が、あなたを優しく包んでくれるのを待ってみてください。
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